第92回早慶レガッタ クルーの紹介と意気込み

4月16日(日)に開催される早慶レガッタのクルーを紹介いたします。

【女子舵手つきフォア】

○クルー

C井染 竜之介(経3) S久松 真麻(経3) 3笠原 万維(商3) 2申 祐美(法2) B荻内 杏奈(政2) 

使用艇:AKIRA

○意気込み(クルーリーダー:久松真麻)

早慶戦は、多くの慶應生にとっては一大イベントの一1つですが、とりわけ私たちにとっては大切な試合です。現在の慶應女子部は、ボート未経験者で構成されています。多様なバックグラウンドを持つそれぞれの部員が、ボートの魅力に魅了され、先輩方が早慶戦で戦う姿に憧れて、端艇部の門を叩きました。

本年度の女子対校は、昨年度から変わって舵手付きフォアとなりました。フォアはスイープ種目であり、大学から追加される種目です。この決定は、未経験者の私たちにとってチャンスであり、種目の決定がされてからの合宿期間私たちは徹底的にスイープを漕ぎ込んできました。

私は、そんな長い早慶戦合宿期間を「成長」と言い表すことができると思います。私たちには、長い漕歴も、経歴もありません。だからこそ、自分たちの足りないものは何か、何をしなければならないのかを常に考えて取り組んできました。

まず、レースを漕ぎ切るにあたって必要な体力をつけること。そして、一人一人が艇を進める力をつけること。この2点を新人戦を終えてからの課題としました。乗艇練習ではシングルに乗り、少ない人数ながら、競争することを意識しました。また、エルゴやウェイト、ランなどを取り入れて、体力・筋力の向上を行いました。

年が明けてからは、スイープに移行し、フォアだけではなく、ペアでも競い合うことで全員で切磋琢磨しながら技術の習得を目指しました。

そして、強い先輩方が成し遂げられなかった目標を、自分たちこそが実現するという確固たる気持ちを持って、冬を乗り越えて、練習を重ね、自信としてきました。

この経験は、私たち女子部を確実に成長させ、今後の私たちにも活かされることに違いありません。

女子対校フォアは、3年生3人、2年生2人のフレッシュなクルーで戦います。そんな私たちの描く成長曲線は止まることはありません。

女子対校は1000メートルの短い勝負です。桜橋を通過するその瞬間まで、私たちは成長し続けます。

最後になりますが、日頃より慶應義塾體育會端艇部に対してご支援くださる全ての方に、心より感謝申し上げます。今後ともご声援の程、宜しくお願い致します。

【第二エイト】

〇クルー

C笹生 健介(経2)S細谷 蓮太郎(経2)7深川 大地(政3)6阿部 優貴(商2)5城座 泰志(経2)4中村 遼太(経2)3中村 大河(法2)2小林 寛季(経2)B鈴木 颯真(経2)

使用艇:Rheingold

〇意気込み(クルーリーダー:深川大地)

第二エイトは、9人中8人が新2年生で構成されています。そのため、隅田川でのレースを経験しているクルーがほとんどいない一方で、若さはとても大きな強みにもなり得ます。なぜなら、若さはフレッシュな水中のドライブを生み出すためです。私は昨年出場した早慶レガッタでの経験から、ドライブにこだわることが勝利に繋がると確信しております。

昨年、私は第二エイトのバウとして、初めて早慶レガッタの大舞台に立ちました。この時も、私を含め9人中7人というクルーの大部分が新2年生であり、若さの生んだ有り余る元気によってドライブの完成度が高められ、早稲田に大差をつけて勝利することができました。当時のクルーリーダーであった新4年生の先輩は、対校エイトに匹敵するドライブを生み出すために、ボトムアップの構図をとても大切にされていました。今年においても新2年生が主力であるクルーということを鑑みて、目的別のミーティングの開催や一覧性の高いホワイトボードの有効活用など、後輩から積極的にチームビルディングに参加できるような環境を整備して参りました。また、私も初心に返って後輩と同じ成長曲線を描くことで、一体感の向上を図りました。

一方で、今年の第二エイトが昨年と決定的に異なるのは、クルーボートの経験者が少ないことです。もちろん、全員で最速のクルーを作るという意識の共有は前提ですが、単にボトムアップと言っても、クルーの課題は何か、それを解決するための効果的なアプローチは何かといった部分は、やはり経験によるところが少なくありません。そのため、クルーの方向性を決定する時において、クルーリーダーのリーダーシップが何より求められると考えます。つまり、ボトムアップとトップダウンの構図をハイブリッドにすることで、より的の絞られた質の高い練習を目指しました。具体的には、練習前のミーティングではトップダウンで練習の目標を設定し、練習後のミーティングではコックスやバウなどの俯瞰的な視点からフィードバックを共有し、練習の合間や夜に行うミーティングではクルー全体や個人の課題を整理しました。これにより、クルー全員で同じヴィジョンを持って練習に励むことができたと感じています。

このように、第二エイトではドライブの完成度を高めるために、まずはチームビルディングの構造から改良して参りました。加えて我々は、早慶戦合宿を通して例年よりも負荷の高い練習メニューに取り組みました。これはクルー全員の自信となり、本番で最高のパフォーマンスを引き出すための土台になると信じています。また、使用艇は幾多にわたる接戦で慶應に勝利をもたらした、隅田の伝説艇Rheingoldです。必ずや桜橋のゴールを真っ先に駆け抜け、慶應に勝利の流れを巻き起こし、対校エイトに襷を繋ぎます。

最後になりますが、かねてより慶應義塾體育會端艇部にご声援をくださる皆様と、第92回早慶レガッタの開催にご尽力くださった全ての方々に、厚く御礼申し上げます。

【対校エイト】

〇クルー

C中島 祥貴(経3)S森本 修平(法4)7野村 瑛斗(総4)6朝倉 慶明(経3)5竹峰 颯健(経3)4山村 瑛(法3)3岸本 共平(商3)2神代 泰生(法3)B中村 想人(商4)

使用艇:ENTERPRISE

〇意気込み(主将:森本修平)

 春暖の候、第92回早慶レガッタが隅田川にて開催されるにあたり、ご尽力くださった諸先輩方、ならびに大会関係者の皆様に現役部員一同を代表致しまして心より御礼申し上げます。

 昨年度の激闘から一年、先輩方の雪辱は我々が果たすと決意し、ここまで練習して参りました。今いる現役部員達は、一昨年の劇的勝利、そして昨年の0.29秒差での敗北を目にし、早慶レガッタという大舞台で勝利することの喜びと、そして勝負の難しさを痛感した者達ばかりです。

 早慶戦に勝つために、日本一になるために、今我々に必要なものは何か。その答えが、今年度スローガンとして掲げた「追究」であると考えています。日々の練習でハードワークをすることはもちろん、その一つ一つの努力の成果を取りこぼすことなく着実に結果に繋げるために、自分やチームに何が足りないのか・この練習は何の目的があるのか・練習以外の時間をどのように過ごすのか、部員一人一人が細部までこだわり「追究」してきました。

 冬の乗艇練習では、小艇によって練習強度を確保しながらも定期的にエイト三艇による同時技練を行い、強度を出すモーションと技術に焦点を当てるモーションを区別することで、練習の狙いをはっきりさせ、チーム全体としての漕ぎのユニフォミティ向上とフィジカル強化に努めて参りました。また、ビジネス向けメッセージングアプリのSlackの導入や栄養・漕ぎに関する講習会の開催によって知識の共有と意識の統一を図ると共に、毎練習の乗艇距離やエルゴタイムを記録することで、個人の頑張りを「見える化」し、部内におけるより一層の競争激化に努めました。女子部においても、4年生がいない中で、3年生2人を中心に例年以上のハードワークを積み、大きな成長を遂げて参りました。

新型コロナウイルスによる一時解散にも度々見舞われ、中々思うように練習ができない時期もありましたが、その中でも一人一人が目標に向かって謙虚に精進し、勝利に向かって「追究」する力強いチームを作り上げることができました。

4月16日、春の隅田川を全身全霊で漕ぎ切り、日々私たちを支えてくださっているOB・OG、関係者の方々、監督・コーチ、保護者の皆様に、早慶レガッタの「勝利」を届けます。

末筆ではございますが、部員一同、正々堂々最後まで戦い抜くことをここに誓い、私のご挨拶とさせて頂きます。熱い応援を宜しくお願い致します。

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