第94回早慶レガッタの振返り・今後の展望

前監督 小仲正也

はじめに、今年も悪天候の中でこの素晴らしい舞台を用意していただいたOBOGの皆様と関係各位に対し、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

レースは対校、第二、女子すべてのクルーが敗北するという非常に悔しい結果となりました。

同じ敗北という結果の中でも、各クルーには夫々異なる手ごたえと、反省すべき点があったと思います。

ただ全クルーが負けています。これは部全体の敗北です。

部員全員が自らの練習へ取り組む姿勢、アスリートに相応しい生活、慶應義塾を代表する端艇部員としての振る舞いについて、もう一度足元から見つめなおし、夏までに大きく開いた早稲田や他チームとの差をキャッチアップしてもらいたいと思います。

私事ではありますが、この4月を以て監督を退任させていただくこととなりました。

シーズンの途中、部が再起を図っているときではありますが、仕事の都合があり、今までのようにコミットメント高く現場に携わっていくことができなくなり、退任することを決意いたしました。

伝統ある端艇部の監督を務めさせていただき、部員とともに勝利と、永続的に強く魅力的なチームづくりを目指した毎日は、何物にも代えがたい貴重な経験となりました。

就任から今までにいただきました、多くのOBOGの皆様からのご支援、ご指導と温かい激励のお言葉に、私は大変勇気づけられておりました。心より感謝申し上げます。

また、今後現場の学生と指導陣への変わらぬご声援、ご支援をお願い申し上げ、私からのご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

新監督 橋本力哉

このたび、監督を務めさせていただくことになりました、1998年卒の橋本力哉です。

現在は三田漕艇倶楽部の理事長を務めておりますが、小仲監督の退任を受け、平岡会長、副会長の皆様、河合前理事長、理事会でのご検討を経て、今シーズンに限り、理事長と兼務で、後任として監督の任を務めさせていただくこととなりました。

このような形でチームを預かることになり、大変な重責ではありますが、学生たちと真正面から向き合い、全力でチームの成長と成果に取り組んでまいる所存です。

まず、これまで3年間にわたりチームを導いてこられた小仲前監督に、心より感謝申し上げます。また、支えてくださったすべての関係者の皆さまにも、深く御礼申し上げます。

これからのチームづくりにおいては、小仲前監督が築かれた土台をしっかりと引き継ぎ、コーチ陣とも力を合わせながら、学生たちと共に前を向いて進んでまいります。

私自身も学生たちと対話を重ねながら、共に考え、共に挑み続ける覚悟でおります。

今後の歩みにあたり、三田漕艇倶楽部の皆さまのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

OBOGの皆さまにおかれましても、変わらぬご指導とご声援を、何卒よろしくお願い申し上げます。

ヘッドコーチ 田邊保典

最後まで勝利を信じ、熱いご声援を送ってくださった皆様、そして何よりも、この日のために血のにじむような努力を重ねてきた選手たちに、心から申し訳なく、そして感謝の念でいっぱいです。

結果として、我々は敗北を喫しました。厳しい冬のトレーニング、隅田合宿、その全てを乗り越え、持てる力を出し切ろうとした選手たちの姿はコーチとして誇りに思います。しかし、早稲田大学のクルーは、我々の想像を遥かに上回る力強さと、勝利への執念を持っていました。

敗因を分析するならば、技術的な精度を高めきれなかったこと、特にレース前半、両国橋のコーナで攻めきれず、逆に拮抗した状態から相手がギアを上げた瞬間に、我々は対応が遅れ、そこで流れを完全に奪われてしまいました。この点においては、レースプラン、そして選手への指示が不十分であったと深く反省しています。

しかし、この敗戦は決して終わりではありません。この経験を絶対に無駄にしないため、チーム全体の課題を徹底的に洗い出し、来年の勝利に向けて、新たなスタートを切っています。

フィジカル面は勿論のこと、メンタル面、そしてチームとしての結束力をさらに高め、必ずや雪辱を果たす決め、先ずは残りのシーズンを進んで参ります。

最後に、多大なるご支援を賜りましたOBOGの皆様、ご父兄の皆様、そして早慶レガッタに関わる全ての皆様に、改めて感謝申し上げます。

またコーチをされていた時代からご一緒させていただいてきた小仲監督が、業務の関係で今回の早慶戦をもって勇退される事になりました。

これまで全てを投げ打つようにチームを支えて下さった恩に応えるべく、積み上げて下さったものをしっかりと継承し、橋本新監督と共に繋いで参ります。

小仲監督にはこれからも一OBとして、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いを致します。

大変にお疲れ様でした。また本当にありがとうございました。

主将 中村遼太

対校エイトのクルーリーダーを務めました、慶應義塾體育會端艇部主将の中村遼太です。

第94回早慶レガッタ開催にあたり、ご支援・ご声援を頂きましたOBOGの皆様を始めとした全ての皆様に厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

私たち、慶應義塾は完全優勝を本気で狙っていましたが、対校、第2、女子と全敗し、早稲田大学に完全優勝を成し遂げられるという非常に悔しい結果に終わりました。敗因を1つ選ぶことは非常に難しいですが、やはり荒波のコンディションの中で艇を進めることが出来なかった事が大きな原因だと考えています。

しかし、これまで行ってきた取り組み全てが間違いとは考えていません。これまでの取り組みで何が正しくて何を変えるべきかを幹部中心にミーティングを重ね、残り4か月今まで以上に練習強度を高め、お互いが高め合える部にもう一度作り変えていこうと決めました。この早慶戦の敗北から悔しい思いをする事は当たり前で、そこから一人一人が何を実際に変えるのかが、全日本、インカレを制す上で最重要だと考えています。まさにスローガンである「自進」し続けることが慶應義塾の逆襲の鍵だと考えています。このままでは終わりません。笑って136期を終えられるように全力で挑み続けます。

これからも引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

第二エイト クルーリーダー 峯岸玲雄

第二エイトのクルーリーダーを務めました、峯岸玲雄と申します。

早慶レガッタが開催されるにあたってご尽力してくださった皆様、本当にありがとうございました。そして、雨の中全力で応援してくださった応援指導部の方々、OBOGの皆様、マネージャー、部員の皆、本当にありがとうございました。

我々第二エイトは圧倒的な練習量をこなし、大きな自信を携えて本番に臨みました。しかし蓋を開けてみれば荒波に翻弄され自分たちの漕ぎができない慶應と、力強く船を進める早稲田の間には大きな差があったことを痛感しました。

この悔しさを全日本、インカレで晴らすべくこれからの練習、生活全ての質を上げていきます。また、今年悔しい思いをした6人の3年生は来年の慶應を自信を持って引っ張っていってもらいたいです。

最後にはなりますが、これからもご支援、ご声援のほどよろしくお願い致します。

女子エイト クルーリーダー 申裕美

年度女子対校エイトのクルーリーダーを務めました、4年の申裕美です。

まずは、第94回早慶レガッタ開催にあたり、ご支援・ご声援を頂きました全ての方々に厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

今回の女子対校は、昨年に続きエイトでの開催となり、慶應は2年生から4年生までの女子部員全員で挑みました。

クルーを組んでから私が意識的に何度も口にした言葉があります。それは「全員を信じて漕ぐ」ということです。

全員が未経験者の我々に対し、相手はほとんどが経験者です。さらには、34連敗中という事実があったため、最初から9人全員が本気で早稲田に勝てると信じて、同じ熱量で練習を行うことは簡単なことではありませんでした。

しかし、連敗を覆すには、全員が勝利を確信し、お互いを信じて全力を尽くすことが必要です。冬から地道に基礎練習を積み重ね、絶対に勝てると鼓舞し合いながら、早慶レガッタに心体両面のピークを持っていきました。

結果は1艇身差で早稲田に敗北してしまいましたが、私が最初に出場した2年前の早慶レガッタでは4艇身差だったことを考えると、大きく勝利に近づいたと実感しております。

レース後には、多くの方々から「今年の女子は良かった。」と声をかけてもらいました。

私たち4年生の早慶レガッタはもう終わってしまいましたが、最後まで早稲田に勝てると信じて私たち4年生についてきてくれた頼もしい後輩たちが、来年以降絶対に連敗を止めてくれるでしょう。

大会前の意気込みで「捲土重来」という言葉を引用いたしました。「一度敗れたり失敗したりした者が、再び勢いを盛り返して巻き返す」という意味です。

今回の早慶レガッタで勝利こそ逃したものの、我々慶應女子部は間違いなく勢いを増していっています。この勢いのまま更に成長を続け、インカレ優勝という次の目標に向けて取り組んでいく所存です。引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

主将(カヌー) 宮本朝瑠

カヌー部門主将の宮本朝瑠です。この度は多くの方々のご協力のもと、カヌーエキシビションという形で隅田川でレースを行うことができました。ご協力いただいた皆様には大変感謝しております。

直近3年間は早稲田大学の鈴木君にもエキシビションに出場してもらい、早慶混合フォアとして参加してきました。今年はインフルエンザの流行もあり、思うように練習できない時期もありましたが、本番では良いレースができたと思っています。来年以降も後輩たちが良いレースを繰り広げてくれることと思います。

改めて、大会運営にあたりご尽力いただいた皆様に御礼申し上げます。カヌー部門もシーズン最後の大会に向けて精進して参りますので、今後とも変わらぬご指導、ご声援のほどよろしくお願いします。

学部対校エイト クルーリーダー 森本直樹

まず初めに、本年度の早慶レガッタ・学部対校エイトの出漕に際し、ご支援・ご協力をいただいた皆様に心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

今年の学部対校エイトは、6年ぶりに9名全員が医学部端艇部所属という布陣で出漕いたしました。日々の練習を共にする仲間と1つのクルーを組み、医学部端艇部として一丸となって早慶戦の舞台に臨めたことは、私たちにとって大きな誇りであり、かけがえのない経験となりました。

しかしながら、レースでは粘りを見せながらも、早稲田の力強い漕ぎに対し、力及ばず敗れる結果となりました。スタートでの出遅れや中盤以降の追い上げ切れなさ、技術やフィジカルの差など、各々が多くの課題を痛感する一戦でした。

この悔しさを胸に、私たちはさらに高みを目指して日々の練習に真摯に取り組んでまいります。今後とも変わらぬご指導・ご声援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

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