2023シーズンの振り返り

小仲 正也

                                            監督

2023年シーズン、慶應義塾体育会端艇部に賜りました沢山のご支援、ご声援に対し、心より厚く御礼申し上げます。

昨年9月に監督を拝命し、先日の全日本大学選手権で就任1年目のシーズンを終えました。神山前監督の後を受け、コロナ禍を乗り越えてきた学生の意見も尊重しながら、「端艇部での活動の真の目的は慶應義塾の目的を果たすこと」として、勝利に優先するその考えを、先ず部員に伝えることに腐心したシーズンでした。

最上級生にとっては、自分たちの代での監督交代は、今までの方針と異なる部分もあり戸惑うことがあったと思います。そのような中でも森本主将、中村副将を中心に人数の少ない最上級生が部を引っ張り、端艇部134年目の歴史の新たな1ページを紡いだことを讃えたいと思います。

春の早慶戦は4年ぶりの有観客レースとなり、選手たちが無二の経験をできたことを本当にうれしく思うとともに、この舞台を用意してくださった皆様に改めて厚く御礼申し上げます。出場したいづれのクルーも勇気をもってスタートからチャレンジした結果、対校・第二エイトで勝利することができました。勝敗は相手のあることですが、勝ちたいという思いが相手を上回り、且つ自分たちが冬から積み上げてきたものを発揮することができたレースでした。

6月の全日本選手権では男子フォアが3位、軽量級女子ペアが2位となり一定の手ごたえをもって大学選手権に臨みました。各クルーが本来の力を発揮することに加え、チーム全員が自らの役割を果たすことで+αの力を生んだはずですが、日本一という目標に対しては、大きな力の差を感じる結果となりました。取り組んできたことのすべてを否定することはありませんが、日本一という目標を達成するために不足していたことは明らかです。

男子エイト決勝で優勝クルーと1ストローク毎に50㎝づつひらいた計算になる力の差を、どのように埋めていくか。現状をしっかり見つめ、新主将の竹峰をはじめ全部員、指導陣がお互いに考え、学び、成長し、今シーズンの端々に選手たちが見せた勇気を持ったチャレンジが、来シーズンに昇華するよう活動していきたいと思います。

新たな一年も、慶應義塾体育会端艇部へのご支援、ご声援をどうぞよろしくお願いいたします。

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田邉 保典

                                        ヘッドコーチ

伝統の第92回早慶レガッタ、慶應義塾大学はスタート1レーン側、追う展開からのスタートでしたが、クルーメンバーは誰一人、気後れすることなく前半から攻め切り、そのまま両国橋カーブで一気に突き放し、その後も危なげなく堂々たるレース運びをし、早稲田大学の連覇を阻止、見事優勝を果たしました。

思い起こせば、秋、そして冬のあいだの地道な練習が実を結んだわけですが、おこなってきたのは小艇での漕ぎこみでした。テクニックの向上はもとより、「合わせる、シンクロさせる」事にフォーカスし、一緒に艇を「運ぶ」感覚を磨いてきました。更には「考えて漕ぐ」という事を疎かにせず、常に学生自身が何事にも主体的に取り組んできたことが大きな勝因だったと思います。

そして勢いそのままに迎えた全日本選手権。私が携わってから初めての試みでしたが、トップクルーはエイトではなく、無フォアを対校クルーとして挑み、早慶戦からはひと月もない短期決戦でしたが3位入賞を果たしました。また女子舵手無しペアでは準優勝という素晴らしい成績を収めています。

これらの成績は全部員一人ひとりの努力の賜物であり、それがチームの結束力となり掴んだ結果だと感じています。


そして迎えた今夏の全日本大学選手権、先ずはこの異様な暑さの中を皆本当によく戦い抜きました。

そのような環境下でも対校エイトをはじめ、多くのクルーがA/Bファイナルに進出したことは大いに誇っていい。でもやはり悔しい。あと何が、何と何が足りなかったのか、各々の学生がそれぞれの舞台で、肌で感じている事と思います。足りなかったところを一緒に確認し、しっかりと確実に埋めていく。言葉では簡単ですが大変な苦労を伴うと思います。でもやらなければ勝利はない。

その一方で大きな「可能性」を感じているのも事実です。思い切ったスタートダッシュや中盤での粘り、苦しい中での果敢なアタック。随所に光るところが見て取れています。

ただいずれにしても大事なのはこれから。日々の弛まぬ地道な戦いにかかっています。

少数精鋭となった第134期メンバーは、チームとしての成長と底上げした事を証明し、確実に来年へ良い形で繋げてくれました。新キャプテンの竹峰君中心に、それをどう活かしていくか、全員がどこまで細部に拘れるか、一人一人の「思い」や「願い」にかかってきます。

そして忘れてならないのは、マネージャー陣のシーズン通しての献身的なバックアップです。

見えないところでの労苦は計り知れませんが、心から敬意を表します。いつもありがとう、そしてこれからもよろしく頼みます。

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森本 修平

                                            主将

慶應端艇部を応援してくださる全ての皆様に支えられ2023年度シーズンも無事に活動を終えることができました。部員を代表し、心より感謝申し上げます。

この1年間を振り返ってみれば、新型コロナウイルスによる度重なる一時解散や134期5人によるチーム運営など壁に直面することも多かったように感じます。他方で、「追究」を掲げチャレンジャーとしてレースに挑むことの楽しさと、勝利の喜びを味わうことのできた1年でもありました。

私自身、全体ミーティングでは毎度口癖のように「挑戦を楽しもう」とチームに伝えてきました。早慶レガッタのリベンジや、全日本選手権のメダル獲得と入賞など、皆の挑戦の志が報われたのではないかと感じています。
ただ、日本一はそう甘くはありませんでした。相手は私達以上の執念と練習を積んでいたのだと、昨年に続きインカレの決勝レースで思い知らされました。

慶應端艇部の悲願への想いは受け継がれ、年々重なっていきます。4年生が少ない中でも自ら成長し強くなってきた後輩達なら、日本一を叶えてくれると信じています。

改めて、端艇部を応援してくださる全ての皆様、誠にありがとうございました。
今後とも、端艇部へのご支援、ご声援の程よろしくお願い申し上げます。

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川島 壮登

                                             主務 

2023年度のシーズンに置きましても、他方面からのご支援、ご声援のいただきまして本当にありがとうございます。今シーズンを無事に終えることができたのも皆様のご協力があったからこそであると感じております。 
また、後輩にも感謝しております。
134期は入学当時にコロナが蔓延していたこともあり、同期の人数が非常に少ない代でした。そのため部の大多数を占めるのは135期以下の後輩であり、彼らの協力があったからこそ、最高学年が少数の状態で部の運営をすることができました。
その中でも特に感謝しているのがマネージャーの後輩に対してです。
134期のマネージャーは例年より少なく、2人しかおりませんでした。本来最高学年のマネージャーが担当すべき役職に後輩についてもらうことになりましたが、彼らは見事に役目を果たしてくれました。
代初めてのイベントである早慶戦の開催から、全日本、インカレ、日々の活動まで、下級生のマネージャー達は非常によく働き、僕を助けてくれました。
多くの仕事を自主的に行ってもらい、本当に感謝しております。確実に、僕が下級生のころよりも動いてもらったとおもいます。僕が部活動だけでなく、資格勉強も両立させることができたのは後輩の皆さんのおかげでした。
いろいろな人に助けてもらったからこそ134期の活動をやり遂げることができました。先輩の立場から見ても頼もしいと思える135期については特に心配しておりませんが、もらったものを返せるよう、何かありましたら全力でサポートしていく所存であります。
今後とも端艇部135期への応援の程、よろしくお願いいたします。

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